ダイヤモンドを語る上で避けて通れない4Cですが、その4Cのグレーディング(評価)って一体誰がしてるの??と素朴な疑問が…浮かびませんか?
実は世界には専門的に鑑定書(Grading Report/Certificate)を発行している機関がたくさんあります。そこで一つ一つのダイヤモンドが鑑定士や機械によって鑑定され4Cのグレーディングがされています。鑑定書の内容の中には4Cだけでなくダイヤモンドの天然性や、蛍光性の有無(蛍光性がある場合はその強さ)、カラーやクラリティの改変処理がされていないか、されている場合はその情報が記載されます。
そういった私たちの目だけでは分からない情報が鑑定書には細かく記載されています。実際にダイヤモンドを購入する際に品質の保証をしてくれる大切な証明書になります。
ではでは、同じダイヤモンドを様々な機関で鑑定した場合、結果は同じになるのでしょうか?
答えは… NOです。
え???NOなの???って感じですよね…w
なぜなら各機関ごとにグレーディングのシステムや基準値の厳しさなどが異なっていたりするので、全く同じになるとは言い切れないんです…
じゃあ、どこで鑑定して貰えば一番良いの?一番信用できる機関はどこ?ってなると、一言で絶対ココ!!っというのは難しいですが、いくつか世界の有名な鑑定機関を挙げてみたので見て行きましょう!
GIA (Gemological Institute of America) アメリカ
4Cのシステムを生み出した、4Cの母。世界で最も有名な鑑定機関と言えるでしょう。名だたるジュエリーブランドもGIAの鑑定書を採用しているほど、その正確さと信頼性は他に類を見ません。あらゆる機関の中で最も厳しい鑑定をすることで知られています。
私の婚約指輪のダイヤモンドもGIAの鑑定書が付いています。世界共通的にGIAが付いていれば問題ナシっという感じがします。もしも、将来ダイヤモンドを売りに出さなくてはいけない時が来てもGIAの鑑定書付きなら安心です。(もちろんそんな日は来ないと思いますが… 念のためGIAならそんな時でも信用があるよ!と言いたかっただけで…)。
それからよく耳にしたのは、カラーに関しては鑑定機関によって結構違いが出るところで、GIAのカラーグレーディングが一番厳しいと。実際に同じカラーグレードのダイヤモンドで鑑定書がGIAと他のもので比べると、GIAの方がカラーが薄いか同じという結果がほとんどでした。なので、例えば一言でHカラーのダイヤモンドと言っても世界基準のカラーはGIAのHだと考えた方が良いかと思います。
AGS (American Gemological Society) アメリカ
GIAと肩を並べるほど、ダイヤモンドのプロから信頼をされているのがAGSです。その理由の一つにAGS ASET Scopeと呼ばれるダイヤモンドの輝き鑑定する独自のシステムがあります。このシステムは特にファンシーシェイプのダイヤモンドを選ぶ際にもとても参考になります。ファンシーシェイプのカットにはラウンドのようにカット全体のグレードがないので、カットの良し悪しを見るためにも効果的です。
ASETは以下のような写真で、カットの対称性も確認することができます。左からカットの良い輝きの高い順に並んでいます。
赤が光が直接当たっているところ
緑が光を反射しているところ
青は角度によって光を反射するところ
白は光が逃げてしまってるところ
AGS ASET Scope® Image
このASETというシステム、すばらしいですよね!鑑定書にここまで輝きについて情報が書かれていたら購入する側からしたらとても助かります。
日本ではあまり聞きなれない鑑定機関かも使れませんが、欧米市場ではとても信用のある鑑定機関です。ジュエラーによってはGIAよりもAGSに鑑定に出すところもあるくらい根強いファンが多いです。
HRD Antwerp (Hoge Raad voor Diamant/Diamond High Council) ベルギー
ヨーロッパでとても有名な鑑定機関で、その鑑定基準はIDC (International Diamond Council)の作ったルールに従って鑑定されています。基本的に鑑定内容は他と変わりはありません。アメリカがGIAならヨーロッパはHRDみたいな印象です。機関としては世界で一番大きいです。
やはりダイヤモンドの都アントワープがベースなだけあって、ヨーロッパで流通してるダイヤモンドはここ鑑定書付きのものが多くなるのもうなずけます。
そして、国内だったらだったら↓
CGL (中央宝石研究所)、AGT (ジェムラボラトリー)
国内市場においてダイヤモンド取扱量、鑑定実績が最も多い鑑定機関です。二社共にGIAが生み出したダイヤモンドグレーディングシステムを採用しており、GIAの鑑定と同じの結果が導かれる事を原則としていますが、グレーディングに若干の違いが生じる事もあります。
日本で流通しているダイヤモンドはこの二つのどちらかの鑑定を受けていることが多いかと思います。日本でダイヤモンドを買うならどちかの鑑定書が付いていれば問題ないかと。
世界の有名な鑑定機関をほんの少しご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?この他にも沢山の鑑定機関が世界には存在します。でも、どこの機関も同じクオリティの鑑定書を出してくれる訳ではないので、やっぱり鑑定書を発行してもらうなら世界共通で信用のある機関に越したことはないですよね。
ダイヤモンドに関しては、鑑定機関が力を入れて鑑定書を作っていますし、こんなに細かくグレーディングしてくれる宝石はダイヤモンド以外ありません。さすが、キング オブ ストーンです!
婚約指輪や高価なダイヤモンドを購入する際には、是非、鑑定書も含めてダイヤモンドをチェックしてみてください♡